全校朝会校長先生の講話「友情の人形」

 10月10日の全校朝会で、校長先生が「友情の人形」についてのお話をしました。講話の内容を一部抜粋して紹介します。

 千厩小学校には、「友情の人形」が3体あります。「青い目の人形」とも言われています。今から96年前に日本とアメリカが仲良くなるようにと「世界の平和は子供から」をスローガンに日本に人形を贈る活動をした人がいます。シドニー・ギュ―リックさんという人です。たくさんの人の協力でアメリカから12,800体近くの人形が日本の小学校や幼稚園などに送られました。「ベティー」ちゃんもその一つです。

 でも、今残っているのは345体、岩手県には18体しかないそうです。一関市には4体ですが、これは、県内の市町村の中で一番多いそうです。その後、日本とアメリカは戦争をしたため、アメリカから贈られた人形も敵だということで、壊されたり燃やされたりしました。人形には罪がないのにかわいそうですね。その後30年後(昭和49年)、校舎が移ることになり、その時にこの人形「ベティ」ちゃんが発見されました。人形と一緒に残された記録から、この人形を贈ってくれたのは、マシューフィールドという町の教会の学校に通う子供たちが、お金を集めて贈ってくれたことが分かり、その学校と千厩小学校との交流が始まりました。

その後、「エリザベス」ちゃんは、21年前(平成14年)にマシューフィールドの小学校の先生から、「ベティ」ちゃんの妹として贈られました。また、「エリー」ちゃんは、13年前(平成22年)にギューリックさんの孫から贈られた2代目「友情の人形」です。

 これから先も、どこの国の人たちとも誰とでも仲良く、思いやりをもって生きることを、3体の人形に誓える千厩小学校の子供たちでいてください。